その二の腕ぶつぶつは「毛孔性苔癬」かも!治す方法はあるの?
「二の腕にブツブツができていて気になる…」という方もいらっしゃるはず。
その二の腕のブツブツは、もしかしたら「毛孔性苔癬」という皮膚の病気かもしれません。
ですが、毛孔性苔癬による二の腕のブツブツは、治すことができる病気でもあります。
今回は、二の腕のブツブツを引き起こす毛孔性苔癬についてご紹介します。
目次
二の腕ぶつぶつの正体は「毛孔性苔癬」
「毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)」とは、皮膚に赤い丘疹(きゅうしん)ができる皮膚の病気のことです。
「サメ肌」や「毛孔角化症」とも呼ばれています。
二の腕にブツブツを引き起こす皮膚の病気の多くは、この毛孔性苔癬と言われていますが、二の腕の他にも、
・太もも
・背中
にもできます。
毛孔性苔癬の症状の感じ方は人それぞれで、先ほど挙げた「二の腕のブツブツ」の他に、
●カサカサする
●毛穴が盛り上がっている
●赤みがある
といった症状が二の腕に現れていると感じることもあります。
毛孔性苔癬の場合は、こういった症状が左右対称(両腕)にできます。
かゆみを感じることもありますが、どちらかというとかゆみを感じない場合のほうが多いので、「気が付いたらできていた」という方が多いそうです。
発症率が高いのは「思春期の子供」で、「小学校5~6年生の約5人に1人が毛孔性苔癬を発症している」と言われています。
毛孔性苔癬の原因は?
毛孔性苔癬の原因は、「ターンオーバーの乱れによる毛穴の詰まり」です。
本来であれば、皮膚は大体1ヶ月ほどで角質が剥がれ落ちて新しくなる(ターンオーバー)のですが、毛孔性苔癬の場合は角質が毛穴に過剰に詰まってしまいます。
そのため、毛穴が盛り上がって、触った感じが「ブツブツ・ザラザラ・ガサガサ」になってしまうのです。
ターンオーバーの乱れの他にも、
・ホルモンバランスの乱れ
・肥満体質
などが原因ではないかと考えられています。
二の腕ぶつぶつは医療機関で治療が受けられる
毛孔性苔癬による二の腕のブツブツは、年齢と共に改善する場合が多いのですが、気になる場合や改善しない場合は、皮膚科や美容外科など、「医療機関での治療」で治すことができます。
医療機関で受けられる毛孔性苔癬の治療には、以下のようなものがあります。
塗り薬の処方
毛孔性苔癬の原因である、「過剰な角質」を溶かす働きのある「サリチル酸」や「尿素」が含まれた塗り薬や、毛孔性苔癬を悪化させる恐れがあるとされている「乾燥」から皮膚を守るために、「保湿剤」が処方されます。
漢方薬の処方
主に処方されるのは、「イボ取り名人」という異名を持つ、ハトムギ由来の「ヨクイニン」という漢方薬で、毛孔性苔癬にも効果的とされています。
ケミカルピーリング
ケミカルピーリングとは、角質を溶かす薬剤を皮膚に塗り、角質を除去してターンオーバーを促す治療法です。
個人的に行うこともできますが、医療機関でも受けられる治療法であること、そして医療機関で受けたほうが安全ということを考えると、医療機関で受けることをおすすめしたい治療法です。
ダーマローラー
ダーマローラーとは、針がたくさんついたローラーを転がして皮膚に穴を空けて刺激を与え、コラーゲンの増殖を促す治療法です。
皮膚に穴が空くことで、傷を治そうとしてコラーゲンの増殖が活発になるので、その働きによって二の腕のブツブツを改善します。
レーザー治療
レーザー治療は、レーザーの照射によって皮膚に刺激を与える治療法です。
毛根にダメージを与えて永久脱毛を行い、毛穴を目立たなくする方法と、真皮にダメージを与えて、ターンオーバーを促す方法があります。
※健康保険が適用される治療と、そうでない治療がある
毛孔性苔癬は皮膚の病気なので、基本的には健康保険が適用されます。
ただ、3つめ以降のケミカルピーリング・ダーマローラー・レーザー治療に関しては、健康保険が適用されません。
つまり、治療費は全額自己負担になるので、希望する場合は全額自己負担になることを念頭に置いておく必要があります。
二の腕ぶつぶつはセルフケアでも治すことができる!
毛孔性苔癬による二の腕のブツブツは、医療機関で治療を受けなくても、セルフケアで治すことも可能です。
「病院に行くのに抵抗がある…」という方は、まずはセルフケアから試してみても良いかもしれません。
※セルフケアで不安な場合は医療機関を受診してくださいね!
二の腕ぶつぶつに効果的な成分
二の腕のブツブツに効果的とされているのは、「角質をやわらかくする成分」や「血行を促進する成分」です。
具体的には、
・サリチル酸
・ヨクイニン(ハトムギ)
・トコフェロール酢酸エステル
といった成分が挙げられます。
こういった成分が含まれたスキンケアコスメや薬を使ってケアすることで、二の腕のブツブツを治すことができます。
また、毛孔性苔癬は皮膚の乾燥で悪化する恐れがある病気でもあるので、
・ヒアルロン酸
・セラミド
などといった、「保湿成分」が含まれたスキンケアコスメや薬を使うことも、改善の助けになります。
二の腕ぶつぶつに効く医薬品・医薬部外品
「二の腕のブツブツに効く」とされている医薬品や医薬部外品は、次のようなものです。
●小林製薬/ニノキュア(第3類医薬品)
●メンソレータム/ザラプロA(第3類医薬品)
●レオナビューティ/ピュアルピエ(医薬部外品)
●スリンキータッチ/二の腕ピーリングジェル(医薬部外品)
●ワンダーライフ/ウデセレブ(医薬部外品)
小林製薬ニノキュア
ザラプロA
ピュアルビエ
二の腕ピーリングジェル
悪化させる行為はNG!
セルフケアと並行して気を付ける必要があるのが、「毛孔性苔癬を悪化させる行為を行わない」ということです。
毛孔性苔癬を悪化させてしまう行為としては、
・ゴシゴシとこすって摩擦を与える
・乾燥させる
といった行為が挙げられます。
一言で言えば、「患部にダメージを与える行為はNG」ということです。
患部にダメージを与えてしまうと、二の腕のブツブツが悪化したり、色素沈着を起こして痕が残りやすくなったりする恐れがあります。
まとめ
今回は、二の腕のブツブツを引き起こす毛孔性苔癬についてご紹介させていただきましたが、いかがでしたか?
毛孔性苔癬は医療機関で治療を受けて治すこともできますが、セルフケアで治すこともできるので、現在進行形で悩まされている方も、諦める必要はないと思います。
二の腕のブツブツに悩んでいる方は是非、参考になさってください。